#編集る

第7話:社内報編集チームで記事執筆! 社内ライターなしで作る誌面

2025.04.07

社内報

いよいよ執筆開始! でも、何を書けばいい?

企画会議を経て、いよいよ記事の執筆がスタートしました。各メンバーが意気込みを見せる一方、いざペンを走らせようとすると、早くも壁にぶつかります。

 

「企画は決まったけど、肝心の中身をどう書けばいいんだろう」

「文章を書くのなんて、学生以来だから自信がないな」

「プロのライターでもないのに、こんな大それたことを引き受けちゃって大丈夫かな…」

 

不安を口にするメンバーの声に、私も「わかる!」と同意せずにはいられません。編集チームのメンバーは、もともとライターとして採用されたわけではないのです。バックグラウンドは様々で、文章を書くのが好きな人ばかりでもありません。

 

それでも、自分たちの手で社内報を作る意義を信じて集まったメンバー。「完璧を目指さなくていい。自分たちの言葉で精一杯書いてみよう」と声をかけると、一様に力強くうなずきます。

 

新人紹介からおうち時間まで、バラエティ豊かな企画

各メンバーが取り組むのは、バラエティに富んだ企画ばかり。まずは春に入社したフレッシュな顔ぶれを紹介する新人特集。アンケートの回答から、一人ひとりの個性を引き出すのがポイントです。

 

「趣味や特技、入社の決め手など、先輩社員も知りたい情報を聞き出そう」

「フレッシュな感性を感じられる、キラキラした紹介記事にしたいね」

 

一方、在籍社員を特集する企画もあります。コロナ禍で広がったテレワークの中、社員はおうち時間をどう過ごしているのか。「おうち時間の過ごし方」と題して、社内アンケートを実施することになりました。

 

・運動不足解消に自宅でヨガ三昧

・我が家の猫を愛でる悠々自適なひととき

・パン作りにハマって「おうちパン店」計画も

・自作の木工品が口コミで大人気

 

集まった回答を見ながら、メンバーたちも思わず話に花を咲かせます。

 

「へえ、あの人意外とアクティブなんだね」

「すごい、手作りとは思えないクオリティ!」

「こんなユニークな趣味、取材して記事にしたら面白そう」

 

仕事とはひと味違う同僚の素顔が見えてきて、素材集めに熱が入ります。メールや電話で取材を進めるメンバーたち。情報を形にしていく面白さを感じ始めている様子です。

 

試行錯誤の連続、執筆作業

各企画の社員からの回答を集め終わった後、文章化には四苦八苦。いざ書こうとすると頭の中が真っ白になってしまうのです。

 

「リード文の書き出しひと言目で、早くも行き詰まっちゃった…」

「面白い素材がたくさんあるんだけど、うまくまとめられない」

「読み返すと支離滅裂な内容になっていて落ち込む…」

 

上手くいかない日が続くと、不安感が増してくる…。

 

「みんな、文才に乏しい自覚はあるみたいだけど、ここまで時間がかかるとは…」

「このペースだと、締め切りに間に合わなくなるかも」

 

内心焦りを感じつつも、進むしかありません。メンバー同士で励まし合い、一つずつ課題をクリアしていくのです。

原稿を読み合ったり助言をしたり試行錯誤の末、ようやく記事の形が見えてきました。初稿を読み返したメンバーからは、安堵の声が漏れます。

 

「書いては消し、消しては書き直す。まさに汗と涙の結晶だね」

「読み返すと、前よりも言いたいことが伝わるようになってる気がする!」

 

互いの原稿を読み合い、良いところを褒め称え合うメンバーたち。書き直すたびに、自分の思いを文章で表現することの面白さに目覚めている様子です。

 

そんな中、私はひとり別の悩みを抱えていました。

それは社長インタビュー…。

 

社長インタビューへの試練


コロナ禍の中、不安を抱える社員のために、社長から会社の現状や今後の見通しなど具体的に語ってほしい。

その想いから社長インタビューは社内報に絶対に掲載したい。が、そう簡単には進みません。

 

「インタビューのアポを取るだけで一苦労。なかなか時間が取れなくて…」

「社長の秘書さんとメールを何往復も重ねて、ようやくOKがでたよ」

「でも1時間しかない。その間に何を聞けばいいんだろう…」

 

当日のインタビューに向けて、社長への質問事項を練るメンバー。限られた時間を有効に使うため、意見を出し合います。

 

「社長の経営理念を聞いて、社員の指針になるような記事にしたい」

「プライベートな素顔も引き出せたら、親近感が湧いていいかも」

 

それぞれの視点から質問を考え、ベストな内容を選り抜いていきます。でも、肝心のインタビュー本番は、私たち素人にとって初めての経験。

 

「緊張して当日は上手く話を聞き出せるか心配だ」

「でも、ここで引くわけにはいかない。入念に準備して臨もう」

 

万全の対策を練ったつもりでも、本番の予測は立てられません。期待と不安が入り混じる中、ようやく取材のアポが取れて、インタビュー当日が決まるのでした。

 

 

次号では、緊張の取材現場についてご紹介します!