企業の歴史を伝える「社史・年史・記念誌」。創業当時の様子や過去のイベントの写真が掲載されることで、読み手にとってもより臨場感が増します。しかし、いざ古い写真を探そうと思っても、なかなか見つからない場合があります。
この記事では、社史・年史・記念誌に掲載する写真が見つからない際の解決策を5つご紹介します。
1. 部署ごとに保管状況をヒアリング
まずは社内での写真の保管状況を確認することが重要です。部署ごとに過去の記録を持っている可能性があります。
特に、広報部や総務部は過去のイベント写真や会社の公式な記録を管理していることが多いです。社史編纂を担当する部署がある場合は、その担当者が何かしらのアーカイブを持っている可能性があります。
弊社の経験では、古参の役員などが保有している確率が高いです。
2. OB・OGに聞いてみる
現役社員に確認しても見つからない場合は、退職したOB・OGに問い合わせるのも有効な手段です。
特に、長年勤務していた社員や元役員などは、個人的に写真を保管している可能性があります。過去の社内イベントの写真をアルバムとして保持していることも考えられます。
OBやOGなどに手紙・メールなどで「過去の写真をお持ちの方はご連絡ください」と呼びかけることで、情報が集まる可能性があります。OB会の集まりがある場合は、そこで直接依頼するのも効果的です。
3. 自治体や図書館に問い合わせる
意外と見落としがちなのが、自治体や図書館のアーカイブです。
自治体の広報誌や地域の歴史資料を扱う図書館には、地域産業の発展を記録した写真が残っている可能性があります。特に、地元企業として長年活動している場合は、地域史の一部として記録されていることもあります。
また、地域の歴史に詳しい郷土資料館や、地元の郷土史研究会に問い合わせることで、創業当時の街並みや工場の様子など、貴重な写真が見つかる可能性があります。
4. 新聞社等のアーカイブを確認する
過去の新聞記事には、会社に関連する写真が掲載されていることがあります。特に、創業記念や工場新設のニュース、大きな企業イベントなどは新聞に取り上げられることが多いです。
以下のWebサイトなどを参考にして探してみましょう。
参考サイト:国立国会図書館「新聞の写真を調べるには」
多少使用料はかかりますが、弊社でも収集先として重宝しています。
また、地元の新聞社のアーカイブにも会社の歴史を記録した写真が残っている可能性があるため、地方紙の編集部に問い合わせることで過去の紙面を閲覧できる場合があります。
5. SNS等で呼びかける
現代ならではの方法として、SNSを活用するのも有効です。
ダメ元で呼びかけてみましょう。「#〇〇年の△△(会社名)」「#昔の□□工場」などのハッシュタグをつけるのもひとつの方法です。
さらに、ホームページ上で社史編纂プロジェクトの特設ページを作成し、「写真をご提供いただける方を募集しています」と告知することもあります。
社史に掲載する昔の写真が見つからなくても、適切な方法で探すことで発見できる可能性があります。まずは社内でのヒアリングから始め、徐々に範囲を広げながら情報を集めることが重要です。
今回ご紹介した方法を活用し、貴重な資料の収集を進めてください。