社内報の制作担当者が直面する課題のひとつに「読了率」があります。
経営陣の思いや共有したい情報など、社員に読んでほしい企画を立てて誌面を作っても、果たして読んでもらえたのか、伝わったのか、結果が目に見えないだけに担当者は不安になるものです。
社員に興味をもって読んでもらえるように、企画やデザインを工夫することはもちろん大事ですが、ある方法で読了率アップを実現している社内報があります。
クロスワードパズルで楽しめる社内報に
全国に100以上の営業所をもつ、このお客様は、専門性のある事業内容から、新しいシステムの使い方や業務上の留意点などを、確実に伝える手段として社内報を活用しています。
その社内報の裏表紙には、毎号クロスワードパズルが掲載されています。
クロスワードパズルは制作担当者のオリジナル。担当者はパズルの作成にあたり、業務に関すること、時事問題、歴史、地理、文化、スポーツ、エンターテインメント等々、さまざまな分野からヒント(パズルを解くカギ)を選んでいるそうです。バラエティに富んだ内容で、程よい難しさもあり、人気のコーナーとなっています。
そして答えは、社内報の誌面のどこかにあります。つまり、社内報を読むことで答えがわかる、あるいは答えあわせができる、というわけです。
さらに答えは、いま社員に一番伝えたいこと、関心をもってほしい情報になるよう工夫がされています。
クロスワードパズルの答えを送ると豪華賞品が当たる
クロスワードパズルは、社内報に興味をもってもらうための“きっかけ”もつくっています。
パズルの答えを社内報に貼付されたハガキに書いて本社へ送ると、正解者には抽選でお肉や果物などの豪華賞品が当たるのです。
モノで釣るのか…そんな声も聞こえてきそうですが、まずは興味をもってもらうことが大事。担当者の話によると、営業所内のみんなでパズルを解き応募し、当たった賞品をシェアするなど、社内コミュニケーション活性化にも役立っているようです。
応募ハガキは制作担当者にとっても有益
応募ハガキは読者アンケートも兼ねていて、担当者は記事の反響と、どの営業所でどのくらい読まれているのか知ることができます。
また次号の企画のために質問項目を設けることもあり、その回答を反映させて作り手側からの一方通行でない誌面づくりに活かしています。
ちなみに、発行部数6,700部に対し、応募数は約600通。ハガキの分だけ印刷費は増えますが、WEBアンケート等、方法は他にも考えられます。
読了率アップの工夫として、参考にしてみてはいかがでしょうか。