経団連推薦社内報とは?
経団連事業サービス社内広報センターが主催する「経団連推薦社内報審査」は、1966年から続く歴史ある社内報アワードです。
審査では、「雑誌・新聞型社内報」「Web社内報」「映像社内報」の3部門で、企業のインナーコミュニケーションを支える優れた取り組みが表彰されます。2024年度は180作品の応募がありました。
今回はその中から、編集部が注目したユニークな2事例をご紹介します。
エレベーターで伝える社内情報
関西テレビ放送「エレベーターサイネージ報」【映像社内報部門 企画賞】
映像社内報部門で企画賞を受賞したのは、関西テレビ放送の「エレベーターサイネージ報」。
詳細はわかりませんが、名称から想像すると、社内のエレベーター内に設置されたサイネージ(モニター)を活用し、移動中の短い時間に社内情報を発信している取り組みではないかと思われます。
社員の生活動線に合わせて自然に情報を届ける工夫は、忙しい現場にも馴染みやすく、目を引くアイデアです。
📎 出典:2024年度 経団連推薦社内報 表彰一覧(PDF)
“耳で聴く”社内報という新しいかたち
三井化学「MCIねっとOnline」より「橋本ラジオ」【Web社内報部門 企画賞】
もう一つご紹介したいのが、Web社内報部門で企画賞を受賞した三井化学の「MCIねっとOnline」。
なかでも注目を集めたのが、社長による音声コンテンツ「橋本ラジオ」です。
同社のニュースリリースによると、「橋本ラジオ」は2023年4月から月2回、自社ポータルサイトなどで公開されており、社員からの質問に応える形で、さまざまなテーマについて社長が語るスタイル。日本語と英語の2言語で配信されているのも特徴です。
“耳だけ”で気軽に情報を受け取れるため、リモート勤務や移動中などでも自然に聴けるのが魅力。トップの声を直接届けることで、距離感の縮まったコミュニケーションが実現されている印象です。
社内報の形は、もっと自由に
今回ご紹介した2つの事例は、どちらも従来の枠にとらわれない柔軟な発想で、社内報の可能性を広げています。
社員にとって“読みやすい”“届きやすい”スタイルを模索するその姿勢には、多くのヒントが詰まっています。
社内報の役割や届け方に正解はありません。
だからこそ、こうした多様な取り組みが今後さらに増えていくことが楽しみです。